ハウスクリーニング業界も他業界同様、数ある競合の中から、お客様に選んで頂くために各社様々なアピールをしております。中には破格な格安料金で目を引いているところも少なくありません。
でもチョット待ってください!昔から”安かろう、悪かろう”というではありませんか。
相場よりかなり安いということはそれなりの理由があるはず。もしかしたら”甘い罠”で、後で泣きをみるかも💦
まずは相場を知って、安い理由を想定し、納得のいくサービスを得るために今から勉強しましょうね♪
ハウスクリーニングの料金相場
それではまず、ネット上で公開されているハウスクリーニング料金をランダムに10社分ピックアップしてみます。そして、部位別・規模別のそれぞれの最低料金と最高料金を比較し、傾向や特徴をみていきましょう。
スポット(部位)別ハウスクリーニング料金相場
スポット(部位)別 | 最低価格(10社中) | 最高価格(10社中) | |
エアコン(1台) | 8.925 | 14.280 | |
エアコン(2台) | 16.275 | 23.100 | |
レンジフード分解洗浄 | 10.500 | 20.160 | |
キッチンまわり | 10.500 | 25.200 | |
トイレ | 6.300 | 13.650 | |
浴室 | 10.500 | 21.600 | |
洗面台 | 6.300 | 12.960 | |
フローリング(6帖) | 6.000 | 16.200 |
上記表を見てみると、随分と料金に差のあることがわかります。だいたい2倍の差?いやそれ以上のものもありますね!
同じ内容なのになぜそんなに料金の差が出てくるのでしょうか?気になりますねぇ。そのあたり後ほどみていきましょう。
また、上記表から、エアコンは1台より2台のほうが単価的には格安になっていることがわかります。
アパート・マンションの在宅/原状回復ハウスクリーニング料金相場
在宅(アパート・マンション) | 最低価格(10社中) | 最高価格(10社中) | 現状回復(アパート・マンション) | 最低価格(10社中) | 最高価格(10社中) | |
1R/1K | 20.000 | 45.000 | 1R/1K | 15.000 | 38.000 | |
1LDK~2LDK | 35.000 | 75.000 | 1LDK~2LDK | 25.000 | 70.000 | |
3LDK~4LDK | 65.000 | 120.000 | 3LDK~4LDK | 50.000 | 90.000 | |
5LDK以上 | 82.000 | 100.000以上 | 5LDK以上 | 65.000 | 85.000以上 |
こちらは1軒単位なので結果的に複数のスポット(部位)別ハウスクリーニングとなるため、当然スポットより割高料金となります。
こちらも2倍以上の料金差がありますね。また在宅クリーニングより原状回復クリーニングのほうが格安料金となっています。このあたりも後ほどみていきましょう。
一戸建ての在宅/原状回復ハウスクリーニング料金相場
在宅(一戸建て) | 最低価格(10社中) | 最高価格(10社中) | 原状回復(一戸建て) | 最低価格(10社中) | 最高価格(10社中) | |
1LDK~2LDK | 40.000 | 120.000 | 1LDK~2LDK | 25.000 | 78.000 | |
3LDK~4LDK | 80.000 | 170.000 | 3LDK~4LDK | 53.000 | 120.000 | |
5LDK以上 | 94.000 | 170.000以上 | 5LDK以上 | 110.000 | 120.000以上 |
一戸建ては廊下や階段があり、アパート・マンションより規模が大きくなるため、料金はより高めになるのは納得いきますね。
こちらも料金が会社によりほぼ2倍の料金差が確認出来ます。また在宅クリーニングより原状回復クリーニングのほうが格安料金となっていますね。
在宅より原状回復が格安な理由
まずは在宅より原状回復のほうが割安料金となっていることを検証していきましょう。
その前にそもそも在宅とは?原状回復とは?何なのか説明しておいたほうが良いですね。
在宅とは呼んで字のごとく、お客様がご自宅にいらっしゃって、時には立ち会いながらハウスクリーニングすることです。なので家具や日常生活品等が部屋の到るところに置いてある状態での作業となります。
そのため、ハウスクリーニングするには、それらを壊さないように養生したり撤去する必要があるし、なにより終始、気をつけていなければいけません。また作業後は元の状態に戻さなければいけないし、かなり手間と時間がかかるんですね。また作業自体がとてもやりにくくなる場合も多いです。
それに対し、原状回復とは今まで住んでいた人が解約して引っ越した後のアパートやマンションのハウスクリーニングのことです。
なので家具や日常生活品等、私物が一切引き払われていて障害物の無い状態での作業となるわけですね。
つまり、
- 私物や障害物が無いため作業がやりやすい。
- 私物や家財道具が無いため、保護するための養生が少なくて済み、手間が減る
- 居住者がいないため、作業の時間帯がハウスクリーニング業者の都合に合わせやすい。
以上の理由から在宅よりも格安料金となるわけですね。上記価格表を参照すると、在宅に比べて20%~30%ほど格安となっていることがわかります。
なるほどそういった理由であれば、原状回復の方が格安料金となることに納得できますね。
ハウスクリーニング料金に2倍以上の差がある理由
上記『ハウスクリーニング業者10社の料金比較表』では最低料金と最高料金との差は2倍以上のものがとても多かったですね。
次は、なぜそんなにも価格の差があるのか?その理由を検証してみましょう。
1.サービス内容が違う
格安料金を設定している業者も商売なので、格安料金だとそれだけ数をこなして、利益を生まなければ仕事を続けることが出来ません。数をこなすためには、必然的に時間短縮を図るため、強力な洗剤の多様や簡易な作業になりがちとなります。
または格安料金内での作業はあくまで基本内容であって、それ以外はオプションとして別料金とする業者も出てきます。
つまり同じ部位(エアコンやキッチンまわり、浴室といった場所分け)、同じ規模(1Rや3LDKといった区分け)でもサービス内容によって価格設定が違ってくるんですね。
そのサービス内容をチェックするにはどうすれば良いかは後ほど記していきます。
2.広告費・ロイヤリティの費用の有無
最近、大手がTVやラジオ等マスメディアを使ってCM展開しているのを見かけますが、それには当然多額の広告費用が発生しております。その費用はもちろん価格に反映されています。
またフランチャイズ・チェーン店舗では、本部に毎月一定額のロイヤリティを支払う義務が課せられており、その費用も当然、価格に含まれているわけです。
広告費・ロイヤリティの有無も価格の差の一つの原因となっています。
サービス内容チェック方法
ハウスクリーニングの料金設定の違いによって、サービスの内容が異なってくる場合があることがわかりました。
そのサービス内容とは一体どういったものなのか?具体的にチェック方法をみていきましょう。
浴室のサービス内容チェックポイント
- エプロン内部(浴槽裏と下)まで料金に含まれているか
- 鏡のウロコ取りは料金に含まれているか
- 換気扇は掃除してくれるのか。完全清掃とまではいかなくても簡易清掃はしてもらえるのか
- 浴槽のフタも掃除してくれるのか
- お風呂の小物類も綺麗にしてもらえるのか(洗面器、椅子、シャンプーボトル等)
エプロン内部や鏡のウロコ取りなどは別料金のところが多いです。換気扇は空調設備とみなされるので同じ様に別料金となるところが多いですね。
基本的に料金高めのところは上記内容も基本内容として含まれている場合があります。
エアコンのサービス内容チェックポイント
- 分解清掃か簡易清掃か
- 消臭コートが有るか無いか
- 抗菌コートが有るか無いか
- 通常エアコンの料金かお掃除機能付きエアコンの料金か
通常エアコンは、カバーを外すと(このカバーも一般の人では外しにくいものが多いのですが💦)、アルミフィンがむき出しになるため、すぐに清掃に取り掛かれます。
それに対し、お掃除機能付きエアコンはカバーを外しても、お掃除機能の部分が大きくアルミフィンを覆っているので、その部分も外さないとお掃除出来ません。お掃除機能の部分の汚れも落とす必要があります。またそれを元に戻すのにも大変手間がかかりますので、当然料金はお掃除機能付きのほうが割高となります。
キッチンのサービス内容チェックポイント
- シンクのみでなく、ガスコンロの五徳や天板も含まれているか
- ガスコンロはホーローの場合かステンレスの場合か
- 魚焼きグリルまで綺麗にしてもらえるのか
- キッチン棚の扉等のキッチン使用により派生した油汚れを除去してもらえるか
- シンクの排水口や風水部分まで清掃してもらえるか
- シンクの磨き方、仕上げ方はどうか
シンクは鏡面仕上げ等、特別仕上げの場合は必ず別料金が発生します。
レンジフードのサービス内容チェックポイント
- 内部のシロッコファンまで分解して洗浄するのか
トイレのサービス内容チェックポイント
- ウオシュレット・便座部分を分解しての清掃かどうか
- 換気扇は掃除してくれるのか。完全清掃とまではいかなくても簡易清掃はしてもらえるのか
浴室同様、トイレの換気扇も空調設備とみなされるので別料金となるところが多いです。
フローリングのサービス内容チェックポイント
- ワックスの剥離作業の有無
- ワックスの質・種類の差
元々床にかかっているワックスを剥がす工程の剥離作業はかなりの手間がかかるので別料金となるケースがほとんどです。
上記チェックポイントでわかること
以上、上記各サービス内容のチェックポイントを確認することによって、提示された料金が得なのか、適正であるのか、はたまた割高なのか、自分自身で判断することができるかと思います。
相場の最低料金より異常に格安な場合(格安料金の甘い罠)
さて、冒頭に掲げた料金相場の最低価格と比べても、度を越して安い場合・・・
例えば、『オープン記念』などと称して『今だけ!エアコンや浴室のクリーニングを1ケ所¥2.000』などとアピールしてる業者がいたら、チョッと注意した方が良さそうです。
なぜなら、一旦請け負って依頼先に訪問してから、浄水器や屋根補修・シロアリの駆除・羽毛布団または他の高額なハウスクリーニング等を売りつける輩も中にはいるんですね。まさに格安料金の甘い罠です!
主にお年寄りを対象とした悪質商法と言い替えても良いと思います。こういった輩は『水道管のサビが出て身体に悪い』とか『シロアリが巣食って倒壊してもおかしくないですよ』とか不安を煽って言葉巧みに勧誘するので質が悪いです。
悪徳業者はやり口、手口が巧妙なのでお年寄りではなかなか対応出来ません。家族や親戚の方が日頃からコミュニケーションをとって、お年寄りには決定権を持たせないようにした方が良いと思います。
中には良心的な業者さんで、本当に自分の技術を納得して頂くために、キャンペーンをしている場合もあるかと思います。
そういった判断が出来る方に決定権を持って頂くか、悪質商法に動じず、依頼した激安クリーニングのみで追い返す自信のある方に付き添ってもらうようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ひとことで格安料金と言われても、それが本当にお得なのか、はたまた安物買いの銭失いとなるのか、上記相場価格を知り、サービスのチェックポイントを確認することによってしっかりと判断できることと思います。また悪徳業者に引っかからないためにも上記記事が参考となれば幸いです。
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